木陰で本を読みながら

主婦的生活の切れ端を集めた雑記帳です。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ユリの思い出

もう何度も書いていると思いますが、私は生まれも育ちも北海道です。
北海道というと何を思い浮かべますか?

大自然?野生動物?雪?…
いろいろありますが、野生の花もとてもきれいです。
北海道の春は5月を過ぎて一度にやってきます。
梅も桜も一緒に咲きます。

6月には梅雨がないのでチューリップが満開になります。
毎年6月5日の私の誕生日には、母が庭のチューリップをたくさん切って花瓶いっぱいに入れて飾ってくれました。

小学校低学年のころは、5月になって暖かくなると、父がいつも野生の花を見に連れて行ってくれました。
行先は隣町の新十津川です。
ここは石狩川の川沿いに平地があり、川から離れるとすぐに丘陵になり深い山に連なります。
その平地の水田のあぜ道を歩いて、ぶつかった丘をあがっていくと、その上にたくさん花が咲いている野原があるのです。


どのあたりだったのかもう思い出せないのですが、毎年連れて行ってくれる秘密の場所でした。
「今年もそろそろだね」と言って、出かけた丘には赤、白、ピンク、ブルー、黄色、紫…思いつく限りの色で、小さな花が咲いていました。
背が高い花もあり、たくさん集まって咲いている花もあり、細い茎に揺れる花もあり…
それで私はたくさん花を摘んでブーケを作って帰ってくるのです。
楽しかったなぁ。

観光地ではないのですが、ああいうプチ原生花園は当時は北海道のあちらこちらにあったのでしょうね。
地元の人にとっては普通の光景だったあの花畑、今でもきっとあるとは思うのですが。



ところで、このお花摘み以上に強い印象を残したのは、ユリの群生です。
オレンジ色の花びらで、上向きに咲く強い印象のユリ。
いま思うとエゾスカシユリなんですね。


私が中学一年の初夏、父が「ユリを見に行こう」と言い出して連れて行ってくれました。
当時住んでいた苫小牧は海辺の町です。
市街地を離れて海岸沿いに東に向けて走ると、原野の中を走っているような何もない地域に入ります。
道の両側は丈の高い草や灌木が生えていて、人が足を踏み入れるような野原ではありません。
その中にエゾスカシユリが咲いている一帯がありました。
道の左右に一面にユリが咲いているのですが、特に右側は原野の先が海に向かって切り立っているため、地の果てまでユリが咲いて、その先は海(もしくは空)という景色になります。

一面に咲くユリというのは、小さな野の花と違って力強い光景でした。
オレンジ色一色の大きな花が何百本も、空に向かって突き上げるように咲いている風景は本当に力強かった…



そこで父が言ったのです。

「来年は工事でこのユリは全部掘り返してしまうんだよ。今のうちに見ておきなさい。」





そう、そこは当時開発中の工業団地の予定地で、来年には工場が建つという場所でした。
なんとかならないのかと聞いた私に父はこう答えました。
「本当にもったいないことだよね。」



父も技術屋でしたから、高度経済成長期を逃さずに発展していかなければならない日本と、壊すにはあまりにも惜しい自然との間で揺れていたのでしょう。
そして子供の私の記憶の中にはこの光景を残しておきたいと思ったのでしょう。



現地で撮った写真にはユリの花がまばらに写っているだけでした。
不思議なことに、何度撮ってもまばらな花なんです。
目で見たようなきれいな風景写真にするにはもっとカメラの技術が必要だったのでしょうね。



でもいいんです。
私の記憶の中にははっきり焼き付いているから。
今でも時々思い出す、あたり一面に咲く野生のユリの記憶です。




・・・・・・・・・・



あ~、でもこの話、ずっと前に書いた記憶があるわ。
2回読んじゃった方、ごめんなさいね(^_^;)
そしてありがとう!




関連記事

Comment

 

こんばんは~^^
やっぱり ユリの咲いている場所って
北海道だったのですね。

お父様との思い出
心に刻まれ 写し出されている風景は
いつまでも宝物ですね。
お母さまもステキな方だったんですね。
あまおうさんは幸せに育ったんだね

一面に咲いている ユリ見てみたいですね~
大好きです ユリ

ゆめはなの旦那さんは5年ほど前
帯広ですが 単身赴任してたんですよ。

北海道は素晴らしくステキでした。
毎日スーパーに行くのが楽しみで
こちらで見られないものもあったりで
もっとホントは私もいたかったけど
一週間しかいられなかったけど
とっても いい思い出です。
一日だけですが 摩周湖とか釧路湿原とか
行きました。

九州出身の私には 北海道は憧れの場所です。
家族旅行で行った楽しい思い出もあります。
また 近いうちにほんとに行きたくなりました。
あまおうさん また北海道のお話してほしいです。
  • posted by ゆめはな 
  • URL 
  • 2011.08/16 22:47分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

あまおうさんのお話を聞いていると、北海道の美しい風景が目に浮かんでくるようです。
子どもの頃に見た景色は、一生の宝物ですね。
原生花園だなんて、貴重な体験でしたよね。広い北海道でも、今はもうあまり見られなくなってしまったということでしょうかね。

この4月から札幌で暮らし始めた次男が数日前に帰ってきました。
よほど北海道が涼しかったらしく、こちらは「空気の重さが違う」そうです(笑)。
可哀想に一番快適?な季節に関東に帰ってきてしまって(笑)。
いろいろありまして、彼が再び北海道に戻るのは、9月の終わりです。

↓貧血のお薬の話しは、参考になりました。私もなんですよ。あとは、どこも大丈夫なのですけれどねぇ。
むか~し飲んだ貧血の薬は、飲むと胃が気持ち悪くなってしまったので、それ以来やめてしまいました。
もう一回トライしてみようかな。

木彫りの作品のお話もワクワクしながら読ませていただいています。
コメントが長くなり過ぎてしまいした。
ここらで、失礼しま~す!
  • posted by まみらし 
  • URL 
  • 2011.08/17 06:18分 
  • [Edit]
  • [Res]

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2011.08/17 12:49分 
  • [Edit]
  • [Res]

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2011.08/17 12:56分 
  • [Edit]
  • [Res]

ゆめはなさんへ 

こんにちは~!
そう、北海道だったのです。
ゆめはなさんにも見せてあげたかったな~。
きっときれいな写真が撮れたのではないかな?

ご主人が帯広にいらしたのですか。
楽しかったでしょ~?
そうそう、遠い街って、スーパーに行くだけでも楽しいのですよね。
特にお魚は見たことないものばかりだったでしょ?

昨年、初めて釧路湿原に行ったのですが、霧がかかっていて残念でした。
今年も行くつもりですが、短い旅行になりそうです。

私は九州へは弟の結婚式でたった一泊しただけなので、いつか行ってみたいと思います。
  • posted by あまおう 
  • URL 
  • 2011.08/17 14:09分 
  • [Edit]
  • [Res]

まみらしさんへ 

まみらしさ~ん!お久しぶりです。
息子さんが帰ってらして、お忙しいですね。

そうそうそう…!
空気の重さが違うんです。
お嫁に来た年には「こんな暑い夏、どうしよう~(泣)」という状態でしたよ。

息子さんもすっかり道産子的体質になられたようで(笑)
冬に帰省されるときには「室内はストーブがんがん焚いて、半そでTシャツでアイスクリーム」状態かも・・・(いや、冗談です)
私も札幌の短大に行っていたので、札幌の学生生活は懐かしいです(*^_^*)
若者はいいですね~。
まみらしさんは札幌に行かれることはありますか?

貧血の薬ね、先生が「強いから胃を悪くするかも」とおっしゃった割にはさほどでもなく、とにかくよく効きました。
少しは進歩したのかしらね~。
機会があればぜひまたお試しになるといいと思いますよ。
強い体を作って、元気に長生きしましょう!

木彫りもぼちぼち続けています。
また何かできたらアップしますね。

ではまた~!
  • posted by あまおう 
  • URL 
  • 2011.08/17 14:19分 
  • [Edit]
  • [Res]

原生花園 

今私がいるところの
海に突き出した岩山にも
季節季節で、ちっちゃい花をつけたり
白や黄色の花をつけていますねぇ。

ホント、岩山なので
誰も手をつけられないところに
咲いているのですが、
鳥たちの天国ではあるようです。

私の生まれたところの近くにも
原生花園がありました・・・
でも、
花より団子のような子供時代だったので
印象が薄い(泣)
  • posted by aoi 
  • URL 
  • 2011.08/18 16:05分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

なんか私のなかではあまおうさんは東京の人なんだけどなーw
北海道は広いんでしょうね。一面に咲いているユリが写真をとるとまばらにってわかりますよ。やっぱ目で見なくちゃはじまらないってこといっぱいありますよね。
自然と共存するか破壊するかは難しいですよね。
  • posted by まなみ 
  • URL 
  • 2011.08/19 20:10分 
  • [Edit]
  • [Res]

aoiさんへ 

北海道はいろいろなところに花が咲いていますねぇ。
花の季節に行けないのが残念です。

海にはカモメがたくさんいましたね。
カモメがいる海もいいですね。
こちらではあまり見た記憶がないです。
暑いところは苦手なのかな。

花を見て初めて感動したのはいつだっけ…
あまり小さいころはわかりませんよね、野に咲く花のありがたみが。

また北海道へ行って感動したいです(*^_^*)



  • posted by あまおう 
  • URL 
  • 2011.08/19 20:52分 
  • [Edit]
  • [Res]

まなみさんへ 

> なんか私のなかではあまおうさんは東京の人なんだけどなーw

あれ~、そうですか?
人生の前半は北海道なんですよ。
そのせいか「大陸的」なんて言われます。

東京の人らしくなってきたかな~?
若い頃からいたわけではないので、わからないことがたくさんあるのです。
バブルの時代もしらないしね~。

> 北海道は広いんでしょうね。一面に咲いているユリが写真をとるとまばらにってわかりますよ。やっぱ目で見なくちゃはじまらないってこといっぱいありますよね。
> 自然と共存するか破壊するかは難しいですよね。

そうですね。
私が言葉を尽くしても、あのユリが咲く原野を説明できる気がしないのですよ。
自然と共存はね、今と昔の価値観の違いもあるし、その時代に必要とされているものも違うし、そういうことを考えると答えが見つからないですね。
時がたって歴史の評価が定まった時に答えが出るんだろうなぁ~。
  • posted by あまおう 
  • URL 
  • 2011.08/19 21:07分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

父親というのは母親と違って行動で心に刻む思い出を作ってくれるものですね
私の父も不意に父の里に連れていってくれて
そのときに交わした言葉はいまも思い出に残っています
スカシユリでなないけれど、オニユリがこの辺では終わりを迎えています
夏の花は強いオレンジ色が多いですね
夏の強さに負けないためかな?
  • posted by 蛍 
  • URL 
  • 2011.08/20 18:55分 
  • [Edit]
  • [Res]

蛍さんへ 

> 父親というのは母親と違って行動で心に刻む思い出を作ってくれるものですね

あぁ、そういうものかもしれませんね。
父親は確かにそういう思い出をつくってくれます。
小さいころのことをいろいろ思い出しそうです。

蛍さんのところではオニユリが咲くのですか。
大きくて立派なのでしょうね~。

> 夏の花は強いオレンジ色が多いですね
> 夏の強さに負けないためかな?

そうですね。
ユリではないけど、オレンジ色のノウゼンカズラを見ると元気が出てきそうですよ(*^_^*)
  • posted by あまおう 
  • URL 
  • 2011.08/22 23:26分 
  • [Edit]
  • [Res]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Trackback

トラックバック URL
»»この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)»»この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

私の大好きなお花です!

先日 訪れた とっとり花回廊で撮ってきたお花です。 カノコユリ です。 百合 ユリ ゆり ・・・どう書き表してもいいですよね~  あ!横文字で  ” リリー ” ちゃん も...

ご案内

プロフィール

あまおう

Author:あまおう
本を読んだり、料理をしたり、テレビを見たり・・・同じようでもどこか違う毎日を一緒に楽しく過ごしましょう!

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

FC2カウンター

最新記事

PageNavigation 2.0

Designed by 石津 花

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。